Mt. Rainierはアメリカ合衆国ワシントン州の南部に位置し、海抜4,392m、米国本土(アラスカ、ハワイを除く)48州中最大の山頂氷河系を形成します。
富士山と同じコニーデ型の火山で別名タコマ富士とも言われておりワシントン州の象徴的な山です。
世界の測候所で記録された最大の年間降雪量は、その登山基地であるParadise(1,647m)で記録された28.5mもの雪です。登山基地のParadiseは7月から9月、素晴らしいお花畑の草原になります。
そして幾つものTrekking routeは観光客でにぎわいます。
Climbing School&Guideを行なうRainier Mountaineering Inc(RMI)、Ranger office、の他にHotelがありますが、数ヶ月前から予約はいっぱいです。
日本から時間的にも近く、氷河を多く持つ山として、夏休み等の短期間の計画には最適です。
交通はSeaTac airport(Seattle、Tacoma空港)からレンタカーか直通のバスになります。
キャンプ場は数箇所ありますが、Paradise分程手前のクーガーキャンプが便利です。
今回は私のパートナーの子息夫妻と親戚がTacoma city在住で、食住送迎までお世話になり助かりました。
8月14日 | Tacoma〜Paradise 車で約2時間30分 |
8月14日 | Paradise(1,647m)〜Camp Muir(3,105m)徒歩約5時間 |
8月16日 | Camp Muir〜頂上(4,392m)徒歩約7時間〜Camp Muir徒歩約4時間〜Paradise徒歩約3時間 |
8月のパラダイス |
8月のパラダイス |
8月のパラダイス |
パラダイスからMt.レーニア |
Paradiseの風景 | Paradiseのお花畑 | ParadiseからのMt. Rainier | |
レーニアの朝 |
ペペルクリークのマーモット |
ペペルクリークからのMt.レーニア |
ペペルクリークのリス |
前日にParadiseのRanger officeで登山申請をすませ、Camp Muirに向かう。氷河とクレバスがある為、単独の登山は許可されない。申請の際、簡単な登山経験、装備、登山ルートのチェックを受け、排泄物を持ち帰る為のBluebagを渡され、使用方法の説明を受ける。 Paradiseから30分程登ると朝もやの中からMt. Rainier が姿を見せる。 |
Muir snowfield (雪田)に入る手前の小川Pebble creek、Marmotが多く生息しており、目の前2〜3mを歩いている | Pebble creekからMt. Rainier | 岩角にたたずむリス Pebble creek |
キャンプミューアへの雪面 |
キャンプミューアの登り |
Mt.アダムス |
キャンプミューア |
Muir snowfield(高度差約1,000m) 朝の早いうちは雪面が凍っている為、アイゼンを使用すれば快適に登れる、アイゼンを使用しない人は雪面の柔らかくなる日中に登る事になるが、日差しが強くフライパンの上を歩くような感じ、只、ひたすら変化の無い単調な登りを強いられる。 |
Camp Muirへ向かう登山者 | Muir snowfieldの雪面をひたすら登る、2,500m程の高度になると、背面にMt. Adamsが見える。Mt. Rainier と同じコニーデ型の火山 | 長い単調な登りが終わるとCamp Muirに到着、この高度で唯一、雪も無く風邪を避けられる台地で、無人小屋があり、RangerとGuide協会の前進基地にもなっている。 Muirは人名で、最初にこの場所を発見した人らしい。 |
キャンプミューアのキャンプサイト |
夕暮れのMt.アダムス |
氷河の登り |
氷河の登り |
Muirのキャンプサイト 氷河の溶けた水で炊事をするが、砂や塵が多く、鍋の底に沈殿するまで待つが、完全には取れない。 アメリカで携帯浄水器が必要な事が良く理解できた。 |
夕暮れのMt. Adams | Camp Muirの朝は早い、頂上までの高度差1,300mを登り、Paradiseまでの約2,600mを下降する長い日程の為、朝2時からライトを点け、アンザイレンレンで出発する。Camp Muirから Cowlitz Glacierを横切りIngraham Glacierのクレバス帯を抜け切る頃、日の出を迎える。広大な雪面をジグザグに登る。 | Disappointment Cleaverと言われる岩のギャップを超えると1回目の休憩を取る。 ここまで約3時間連続で行動。 |
クレバスのトラバース |
クレバスの登り |
クレーターへの登り |
現地ガイド |
上部の雪面手前のCrevasseとSnow bridgeの通過。 | 上部雪面の登りにかかる。 | 登山中に出会ったGuide、「When Whittaker」(彼はRMI代表Low Whittaker氏の次男) | |
クレ−ター直下の登り |
頂上クレーターの横断 |
Mtレーニアの頂上 |
頂上に立つ安達 |
Crater Rim(火口の縁)への最後の登り4,200m付近 | 高地民族、シェルパ族の生活 | Columbia Crest 4,392m(頂上) | 頂上に立つパートナー安達さん(57歳) |
頂上に立つ私 |
頂上クレーターの対岸 | ||
頂上の私(55歳) | 頂上から見たMt. Rainier のCrater火口 |
Mt. Rainierは、富士山を更に大きく、高くした感じで、登り出したら下りが無い、距離が長い、只、ひたすら忍の一字で登る山と言える。
高度がある為、数多くの氷河が多く、容易なルートから高度な技術を要するルートが数多くある、
1シーズンにアメリカ、カナダ等各地から約5,000人が登頂を目指すとのこと。今回私たちが登ったルートは、最も多く登られ、ガイドも使用しているルートで、難易度は高くない、氷河の中も迷いようが無いほど、良く整備されている。しかし夏でもピッケル、アイゼン、ヘルメット、ザイルは必携である。
登山者とハイカー、スキーヤーはCamp Muirで明確に分けられており、Paradiseを起点としたハイキングも魅力的で、是非とも再び訪れたい山である。