四川省のビックウォールに向け8月2日、日本を出発します

2004年7月17日

中国は四川省のビックウォールに向け8月2日、日本を出発します。滞在期間は約1ヶ月を考えています。現時点で成功する可能性はと聞かれれば40%と答えると思います。それでは生きて帰れる可能性はと尋ねられたら笑ってごまかすでしょう。

目標の山は、老鷹岩、ポタラ峰、無名峰の3峰のうちいずれかの北壁に挑戦します。現場に行き双眼鏡で細部を調べた後、山を決定します。いずれの山も標高は5500メートル前後、北壁の高さは1000メートル近くで未踏壁です。10日以上岩壁の中で一人登り続けるのかと思うと不安よりも、あのクライミングの世界に戻れるのだと言う喜びの方が勝っています。

昨年の11月にこの計画を考えてから9ヶ月、本当に時間が過ぎるのを早く感じました。少しづつクライミングと体力のレベルを上げる努力を続けてきましたが、実際には目標のレベルまでには、やはり到達できませんでした。なかなかうまく行かないものです。しかしこんな事も今までに何度も経験しているので強い不安感はありません。成功率が少ない方が楽しみは増えるものです。しかし先月、錫杖岳の注文の多い料理店と言うルートを単独で登りましたが予想していたよりも良いスピードで抜けられたのは少々自信につながりました。また岩場では最近は小川山やミズガキなどでワイド系のクラックを沢山登っていますが昔の感覚が戻り始めています。昨日は富士山に高度順化のために登りました。富士は5合目から頂まで、そんなに一生懸命歩いたわけでもないのに2時間ぐらいで登れました。

今回中国のビックウォールを挑戦するにあたって、仮に失敗したらと言うことも現在考えています。たぶん来年も再挑戦するでしょう。昔の様に絶対成功させるぞと言う強い意気込みはありません。今の段階では挑戦できるだけで良しとしなければと思っています(多分、登り出したら僕の性格上、敗退などしたくないと思うだろうが)

僕のクライミング人生の第2幕はどのようなスタートをきるか他人事の様ですが大変楽しみです。これを読んでくれている人には9月上旬には結果を報告できると思います。(無事に帰ってこないとこの後、久しぶりに仕事があるし他の計画もある)
それでは期待せずに待っていてください。それでは・・・

追伸
今週号のアエラと7月31日のNHK、朝7時30分ぐらいにニュースにでます。

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