まるで氷河のクレバス帯を通過するような・・・
2013年10月21日
先日、四川省、ポタラ北壁に挑んだ中国人クライマーを追った中国の撮影関係者が、話を聞きたいと我家に2日ほど来ました。何度も「山野井先生」と呼ばれるのには少し困りましたが、彼らの山に対する純粋な気持ちに触れられ楽しい時間を過ごせました。国レベルでは色々あるようですが、僕ら山を通じての仲間には関係のない話なのです。ちなみに来月は韓国の山岳関係から招待を受けているので、また向こうで登りたいルートもあるので、遊びに行こうと思っています。
今月の重要出来事では強風で屋根の上に乗せてあるBSアンテナが飛ばされ、それに伴い瓦が数枚壊れたことです。実はあまり屋根には上がりたくはないのです。それはもちろん高さが怖いのではありません。60年以上になるセメント瓦に乗ることです。体重を分散させながら、これ以上瓦を壊さないように、修理に向かわなければなりません。それはまるで氷河のクレバス帯を通過するような慎重さが要求されます。しかし昔から物を製作したり修理することは好きな方なので、コーキング剤と下敷きを握りしめて、梯子を上がる瞬間は少し燃えるものを感じました。
無事、仕事を終え屋根に座り山の方を眺めると、普段空中戦を繰り返しているカラスとトンビが落ち着いて飛んでいるのが見えました。
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