グミの木

2014年6月24日

畑のグミの木は、今年も沢山の赤い実を付けている。数個を食べる分には良いが、わずかに渋さがあるので、それほど美味しいとは思えない。

夕方6時、テレビを見ながら夕飯を食べているとき、気配を感じて外を見ると電柱に猿が1匹座っていた。
きっとグミを食べに来たにちがいない。偵察だろうか、中型の猿が警戒しながら僕の顔をじっと見ている。以前挨拶しようと手を振ったのは失敗だった。今回は「グミを食べても良いよ」と心の中で呟いてみる。

見つめ合うこと1分、少し安心したのか、こちらに顔を向けながら電線を一歩一歩と渡りはじめた。そこで、わざと意地悪して素早く障子の蔭に顔を隠すと、猿は立ち止まり僕の表情を伺おうとしてゆっくりと後ずさりする。まるで心理戦の駆け引きのようで面白い。もう一度「グミを食べても良いよ」心の中で呟いてみても、猿はその場から動こうとしないが表情は幾分和らいだ。すると突然、電柱の後の木がわさわさと揺れだした。
そして続々と猿が現れた。若い猿から子供を抱えた母猿、大きいの、小さいの、次々に僕の視線を気にせずに、電線を渡っていく。奴らはグミを本当に美味しく感じるのだろうか。

数分後、視線を気にせず食べさせてやるために、カーテンを閉めようとした瞬間だった、僕の動きに驚いたのだろう、偵察猿を残し、奴らは林に戻ってしまった。
なかなか気持ちは通じあえないが、どうせ明日にはまた戻って来るのだろう。
山で自慢する成果もないので、今朝の釣果です。妻5匹、僕2匹・・・

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