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今年の春に、山と渓谷社の編集者から頼まれた時は、最初は気が進みませんでした。登山を伝えると、たいていは過去を自慢のような武勇伝になるからです。それは理想のクライマー像からはかけは離れています。
しかし3月に山で亡くなった友人の顔を思い出すたびに、今さらながらですが、伝えておけば、という思いが続いていたのは事実です。
高みへ登り続けるかぎり、楽しいだけでは済まされない現実もあるのです。
編集者が考えてくれた「アルピニズムと死」という重苦しいタイトルの本ですが、ここではいかにして、死なずに今まで登り続けてこられたかを書こうと試みました。結局最後まで、具体的で説得力のあることは書けませんでした。でも山に登り無事に家に帰るためのヒントのようなものは、残せたのではないかとは思っています。高等な内容?のわりには相変わらず低レベルの文章で恥ずかしいのですが・・・頑張って登っている方が一人でも読んでおいて助かったと思ってもらえるのであれば、出版する価値はあるかもしれません。
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初めて海の中で写真を撮りましたが、難しいです・・とりあえず来年はウエットスーツを買おうかと。
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